てぃーだブログ › 脳の中の幽霊たち

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童貞をカッコよく。

2015年05月21日






  

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5月21日の記事

2015年05月21日


株式会社ファンファーレ・ジャパン
マエダヨシト
090-9788-6151


  

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2月16日の記事

2012年02月16日







ロサンゼルスレストラン

http://la-restaurant.net/

※実験です



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1月4日の記事

2011年01月04日

【Jazz'n Garden】

沖縄市パークアベニュー近くにあるカフェ3(一階) & バースリー(二階)にて、JAZZパーティー開催します!
内容は、一階カフェスペースでは子供向け音楽系ワークショップを、二階バースペースでは大人向けにライブ、DJ、ライブペイント、写真展をやります!
日曜日の昼間からマッタリ・がっつりやりますので、是非遊びに来て下さい◎

■日時
2011/1/9(日) 14:00〜22:00
■料金
1500円1ドリンク付き
(小学生以下は無料。但し、ドリンクは付きません)

■出演アーティスト
LIVE:クロネコリズム、NO TOUCH CLUB、あかみねゆうき feat. じょじょ、ブタビロン(仮)
DJ: マエダ(DJ Jazmin/ex. Salon Thing)、Na-Ri-(DJ Jazmin)、フルーティー仲村(oto-lab.)、XXL(Crack)、naoki(Gajarum)、Kouji

■写真展参加者
餃子のこたに、ちーでー、KYOUTA、XXL、アイカ、アニヤシマ、ケイコ、Bluem、てっしー、由希、わぁか、Naoki、さくら、ヨシ・



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12月14日の記事

2010年12月14日

Ustreamは映像ではなく、コミュニケーションを扱うメディア

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12月14日の記事

2010年12月14日

Ustremは、放送局ではなく、時限付きコミュニティー

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最近は

2010年11月11日



このブログ、全然更新してなくてスミマセン。。。

最近は、クラックというチームのブログばっかり更新してたので、このブログがおろそかに。。

Crackブログの方は、ほぼ毎日更新しているので、僕の近況は

http://crack.ti-da.net

で御確認下さいませ。。。

ではヨロ!




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10月7日の記事

2010年10月07日


古書交換会の模様。東京古書組合が数年前に行った調査では、組合員の7割は年商1000万円以下だったという 写真:Business Media 誠
 駅前や商業施設内など、身近な場所に多く存在していた書店。しかし、インターネットの普及や大規模書店の登場などの影響で、2009年の全国の書店数は1万5482店と、2001年の2万939店から5000店以上も減少している(日本著書販促センター調べ)。

【拡大写真や他の紹介写真】

 そして、一般書店と対をなす存在である個人経営の古書店も、新古書店チェーンの進出やネットオークションの広まりなどで逆風が吹いている。だが、その一方、西東京などでは20〜30代の若者が個性的な古書店を開業する例も目立っている。

 個人経営の店舗が多いため、なかなかその実態が知られていない古書店。その経営や本の価格の付け方などはどのように行われているのだろうか。東京古書組合が10月4日の古書の日に行った「日本の古本屋セミナー」で、ネットと実店舗を組み合わせた古書ビジネスを展開している、よみた屋の澄田喜広氏が古本屋開業を目指す人たちにその経営ノウハウを語った。

●商売のキホン

澄田 古本屋の商売を始めようとする人にまず言いたいのは、「全体を数字でとらえてほしい」ということです。1カ月の収入を30万円にするためには1日いくら売り上げればいいのか、そのためには毎日何冊の本を売ればいいのか、その本の置き場所は、仕入れは……といったことをまずしっかりと計算してください。

 「世の中は計算通り行かない」、その通りです。計算通りうまくいくことはそれほどありません。しかし、失敗する方はたいてい計算通りです。できそうにないことをやろうとしてはいけません。

 よくある例として、「開店資金が少ないから」という理由で、郊外の裏通りで5坪の店を始める人がいます。はやりのセレクトショップ形式で、店の真ん中に棚を置かずに、ダイニングセットを配置する。申しわけないですが、この店は成り立ちません。少なくとも店での販売を重視する限りは苦しい経営になるでしょう。

 普通の古書店の場合、1坪当たり1000冊ほどの本を置くことができます。5坪なら5000冊ですが、店員のスペースも必要なので少し減ります。この例の人の場合、ダイニングセットを置いてしまったので、店には3000冊しか並べられません。

 雑本を扱う場合、商品単価は500円前後です。月収30万円にするためには、月に150万円、少なくとも100万円は売りたいわけですが、週1日定休で月に25日営業とすると、1日5万円前後の売り上げが必要となります。500円の本を売るなら、1日100冊売らないといけません。そうなると1カ月で2500冊を販売することになりますが、3000冊並べているうちの2500冊です。並べている本の83%が1カ月で売れる古本屋はありえません。

 私のよみた屋の場合、並べている本は6万冊ですが、1カ月に店頭で売れる冊数は6000冊くらい、ほぼ1割です。通信販売などもあるので実際はもう少し売れているのですが、同業者の中では回転率がいい方だと思います。古本屋は1〜2年という期間で本を売っていく商売なのです。

 並べている本の1割が月に売れるという数字を、先ほどの3000冊を並べている店に当てはめて考えると、月300冊、1日12冊が売れることになります。この販売冊数で1日5万円の売り上げを確保しようとすると、平均単価は4000円を超えなければなりません。そんな本を毎月300冊もコンスタントに確保できるでしょうか? 何よりそういうお客さんが家賃の安い裏通りに来てくれるでしょうか?

 もちろん、もっと回転率を高めることはできるでしょう。高い本を上手に展開すれば、売れると思います。しかし、限度というものがあります。そういう特殊な商売をしたいなら、それなりの場所で店を出さなければなりません。

 店舗で一番重要なことは立地です。立地の見方は隣の店を見ることです。隣やその隣の店の商品が全然売れていないのに、あなたの店の商品だけ売れる、人がたくさん来る。そういうことはありえません。隣どころか周りに店がないというのは絶対ダメです。両側はお店、できれば物販をやっているところで店を開きましょう。

 不動産の値段が決まる要素はいろいろありますが、商業地に関してはその土地がどのくらいの利益をあげられるかが基本になっています。商売をやって成り立つギリギリに価格を設定するのが大家さんにとっては理想なわけです。そこに店がなかったり、あってもすでに償却している店ばかりだったりしたら、そこは誰がやっても商売が成り立たない土地です。「ほかの奴がやってダメでも、この俺なら」とは決して思わない方がいいです。立地は工夫のしようがありません。

●どのようにして古本屋ビジネスは成り立っているか

澄田 たいていの古本屋は店売りだけではなく、古書交換会(市場)※や通販、デパートの即売会など、さまざまな手段を組み合わせて成り立っています。

※古書交換会(市場)……古書組合が組合員(加盟古書店)を対象に開催する同業者の間の本の交換会。取引は入札形式で行われる。

 市場がどのようなものかというと、東京古書組合の市場は年間で30億円ほどの出来高になっています。市場の値段の2倍くらいが店頭での売り値になるとすると、60億円で最終的に販売されることになります。これを東京古書組合に加盟している600の業者で分けると、1業者当たり1000万円。売り上げの何割が利益になるかは店によってかなり違いますが、2割とすれば200万円、3割とすれば300万円が市場を通じた店主の年間収入になります。実際は東京の市場に地方の業者も来ますし、東京の業者が他県に買いに行くこともできるので、こんな簡単な計算にはならないと思いますが、要するに「平均的な業者は市場で仕入れるだけでは生活できない」と言いたいわけです。

 市場に出品する側についても見てみましょう。30億円の出来高があるということは、30億円分の出品を誰かがしているということです。こちらも仕入れの2倍程度で出品している、つまり出来高の半額が利益になっていると考えると15億円の利益、1業者当たりにすると250万円の利益になります。両方合わせると500万円前後の収入となります。これでやっと食べていける金額になりますね。

 私がなぜいきなりこういう話から始めたかというと、セミプロのせどり※がたくさんいる世の中で、プロの古書店を目指すのなら、どうしても経営規模に注目せざるを得ないからです。ある程度の規模があって初めて、流通にかかるコストを下げていくことができます。

※せどり……掘り出し物を転売して利ざやを稼ぐ人のこと。

 例えば、宅配便を使って通販をするにしても、月に100個しか出さないなら定価でやるしかないでしょう。しかし、1000個出すなら、交渉して安い価格で配達してもらうことができます。また、人が出張して仕入れをする場合、どうしても交通費や人件費などのお金がかかります。たくさんの冊数や金額を買わないと見合わないです。

 本に関する知識を豊富に持っていても、実際に多くの本を取り扱えなければ何の役にも立たない。取り扱い量が少なければ、知識や技術を積み上げることもできません。

●専門店に本が集まる理由

澄田 プロの古書店の定義にはいろいろあると思いますが、2つの側面を挙げます。第一は家族が養える収入があるということ。第二は古書の評価に関して、真似ではない自分の値段を持っているということです。

 後で話すように、古書の価格には相場というものがあります。しかし、時代の要請にこたえて、新たに本の価値を見出していくのも本屋の仕事です。誰もが評価していない本に、新たな価値を発見できること。そういう分野を持っていなければプロの本屋とは言えません。

 古本の価格形成の話をする前に、せどりと古書流通の仕組みの変化についてお話しします。古書の世界は大変広いので、どんな古書店でも見落として、安く価格が付いているものがあります。特に新古書店と呼ばれるタイプの古本屋は一般書の専門店なので、ちょっと変わった本やプレミアが付くような本に関して非常に安く売られていることがあります。

 しかし、相場よりはるかに安く売られているような本は、基本的にその店の取り扱い品目外のものです。積極的に仕入れているということはありません。たまたまほかの本に混ざって買ってしまった本を、「まあいいか」という感じで並べているわけです。だから、そういうものが大量にあるということは期待できません。

 そもそも、企業が採算がとれないものとして切り捨てている部分です。そんなにもうかるのなら、店自身が店員にせどり的なスクリーニングをさせるはずですが、そうしないのは人件費に見合うだけの収入が得られないからです。せどりはいわば“落ち穂拾い”です。月に5万〜10万円の収入にするつもりならできますが、本業にするのはちょっとつらいです。

 もちろん、せどりは悪いことではありません。安すぎる値段が付いた本は、本当に必要としている人のところに届かない可能性があるからです。正当な値段で売ってこそ、あるいは正当な値段で売る店に置いてこそ、本はその本を探している人の手に渡るのです。

 本を探している人は専門店に集まります。では、専門店にはなぜ本が集まるのでしょうか? それは専門店は売り値が高いからです。買い値が高いからではありません。ここを間違えないでください。売り値が高いから本を長く置いておける。長く置くためには利益が多くなければならない。値段は高いけども目的の本を見つけることができる。それが専門店です。

 古書組合に入っていない地方の古書店に珍しい本が並んでいると、それを買い取って地元の市場に出す業者がいます。それを誰かが落札して、東京の市場に出し、そこで買った人がまた大市(大規模な古書交換会)に出品する。こうして本はあるべきところにおさまります。少し前までこんな仕組みが機能していたのですが、最近では本の流通も随分変わりました。

 相場形成力という意味で、10年前には市場での取引価格はほとんど絶対的でした。ほかには有力書店の古書目録があったくらいです。今はオークションやネット販売での価格が、一般の人の相場観に影響を与えるようになりました。市場の値段と、古書データベース「日本の古本屋」の値段が二大相場として拮抗(きっこう)する関係にあります。誰でもインターネットで見ることができるので、非常に力があるわけです。

 ところが、ネット価格を相場として真似することには、さまざまな問題があります。

 古本の価格とは何なのでしょうか。古書には3つの価格があります。1つはお客さんからの買い値です。2つ目は市場での相場です。3つ目はお客さんへの売り値です。古本はほかの商売とは違い、まだ商品でないものを仕入れて、商品にして販売する仕事です。そこにさまざまなコストがかかります。始めから商品としてパッケージされて、伝票を付けられて送られてくる、ほかの商店の仕入れとはちょっと違います。

 では、流通業の原価率、販売価格に対する仕入れ価格の割合はどのくらいでしょうか。原価は卸売業者に支払った価格だけではなく、運送やその他、仕入れに使う費用全体を含みます。多くの流通業では、30〜60%くらいが原価となっています。

 古書店ではどのくらいになっているか。あまり上場企業はないのでよく分からないのですが、さまざまな人の話を総合的に判断すると、10〜40%くらいの業者が多いのではないかと思います。

 ここで注意しなければいけないのは、古書の価格はお客さんからの買い値と、古書店での売り値のほかに、市場での相場というものもあるということです。市場の取引価格は2つの価格の中間にあると考えられます。つまり、主に市場で仕入れして販売している古書店と、主にお客さんから買い取りしている古書店とでは随分原価率が違ってくるはずです。

 また、お客さんから仕入れて市場に出すのが主という人もいます。1〜2年という単位でお客さんに売るのに比べて、市場に出すとはるかに早く売ることができます。その代わりリスクも大きい。市場はオークションと同じで、出してみなければいくらで売れるか分かりません。出品したものをもともとお客さんからいくらで買ったかは秘中の秘なので、詳しくは分からないのですが、一般的に考えて「市場なら、このくらいで売れるだろう」と考える金額の半額以上でお客さんから買うという人はあまりいないのではないかと思います。

 では、古書の相場はどうやって決まるのでしょうか。「市場での取引価格が相場になる。一番重要だ」と今まで言われてきました。この相場はその時々で変わりますが、プロ同士の取引なので信用性は比較的高いものです。ただ、非公開なので一般の人やその市場に参加していない業者は知らないわけです。また、取引量がそんなに多くないので、いつも同じ品物が出ているわけではありません。「この品物が去年出ていていくらだった」という感じです。

 有力書店の古書目録は、その分野のプロが値付けするので価格に安定性があります。「来年もだいたい同じくらいの価格で売っているだろう」と思えるはずです。ただし、古書目録の場合は売れたかどうか分かりません。古書目録に書いてある価格で売れたとしても、印刷物なので目に見える変化はありません。そのため、本当に売れる値段かどうかよく分からないというところがあります。

 そして、いわゆる専門店の店頭価格は、ほかの本屋にとって一番参考にしたい価格です。しかし、いくらで売っているのか不明の場合も多いです。

 かつて相場といえばここまででしたが、ここ10年で新しく出てきたものがあります。ネットオークションやネット書店などで売られている価格です。これは売れれば、データが消えてしまいます。過去に売れた本の価格は分かりません。今、出ているものは売れていないものですから、実際の取引価格が分からないのです。実勢をまったく無視したような価格である可能性もあります。しかも、短い時間に非常に大きく価格が上下することもあります。売った業者にとっても、その価格は自分で付けたものというより、結果的にそうなった価格なので、責任を持つということはないでしょう。

●どうやって店頭価格を付けるのか

澄田 さまざまな相場形成の要素がある中で、今後の店頭価格を付けるに当たっては何を参考にすればいいのか。まず、売れる可能性のある価格と、適正な価格は確実に違う概念だということを理解しないといけません。

 先日、我がよみた屋の店員が、洋書の音楽辞典に1万円ほどの価格を付けていたことがありました。よくあるような洋書の音楽辞典で、「見たところせいぜい2000円くらいのものだろう」とその店員に言うと、「Amazon.co.jpでそのくらいの価格が付いている。これが最低価格なんだ」と言うんですね。

 そこで洋書なので、米国のWebサイトで同じ品物を見てみると1セントで売られている。確かにAmazon.co.jpで最安値なら、売れるかもしれません。海外のWebサイトまで見る人は少数かと思います。

 しかし、1セントのものを1万円で売ったのでは、店の信用に関わるでしょう。売る前でも、店頭でその本を見た人は確実に変に思うでしょう。「何でこんなに高いんだ?」と聞かれた時に、その本の価値を説明できなければ本屋はダメです。プロ同士の市場の相場を持ち出すならともかく、実際の取引が行われたわけでもない誰が付けたか分からない値段は参考になりません。

 しかし、オークションなどでは実際に買っている人がいるので、まったく無視することもできません。普通、店頭に置いている本は、たいてい見た目通りの値段が付いています。「この著者だからこうだ」とか、「この出版社のこのくらいの本はこのくらいの発行部数だから価格はこれこれ」という感じで予想が付きます。発禁になったとか、改訂版が出たから安いとか、何か理由があるためにその価格から外れるものもありますが、そういうものを覚えるというのが、すなわち“相場を覚える”ということです。

 店頭の価格の相場観はそういう風に形成されるわけですが、ネットの価格はまったく安定していないので、そこに齟齬(そご)が生じます。店頭価格は、今言ったように見た目やシリーズなどに基づいた相場観で、その店の価格体系にのっとって付けられるわけです。いわば自分の値段です。

 ネット価格は他業者との直接対決になるので、変化がとても激しい。品物が見えないので、状態による値段の違いが売れ行きに反映しにくいという面もあります。ネット価格は競争価格ということになります。店頭の値段はそのものの価値です。オークションサイトの価格はその場限りの価格であって、古本屋の価格はある程度の時間の幅の中で責任を持つ必要があります。

 ネットの価格は、そのもの自体にしか適用されません。店頭での値段というのはさまざまな本の横のつながりの中で形成されているわけです。実際にはネットの価格も時間的推移の中で変化していくわけですから、古本屋は先を読むことが大切です。

●通信販売と店頭販売の両方を行うメリット

澄田 よみた屋では通信販売と店頭販売の両方をやっているわけですが、両方やることのメリットについて少しお話しします。

 両方やっていると、お客さんはネットで見た商品を、お店に行って実際に確認できます。価格が高いものに関して、このことはとても強力です。

 また、価格による売り方のバリエーションを付けられます。よみた屋では通販は主に日本の古本屋とAmazon.co.jpを使っています。ほとんどの商品は店に置いてあるので、店頭商品と通販商品は重なり合っています。しかし、販売単価を計算すると、日本の古本屋では平均5000円〜7000円になります。Amazon.co.jpでは2000〜3000円。店頭では50円の文庫本から数万円の本まで売れますが、平均単価は500〜700円です。

 日本の古本屋のように、受注や発送、代金の回収に手間がかかるような売り場では、安い品物を扱っていたのでは商売になりません。なるべく高めのものを出すようにして、単価を上げるようにしてきたわけです。一方、店頭では30秒もあれば取引は終了するので、50円や100円の商品を取り扱えるわけです。

 そのようにそれぞれの売り場の特性に応じた品揃えをした結果、下は50円から上は数十万円くらいまでの商品まで満遍なく扱える本屋になりました。店頭販売だけやっていたのでは、とても売れなかったような品物が扱えるようになったのは良かったと思います。

 今は数万円の本が店頭で売れることも珍しくありませんが、多くのお客さんはいきなり店頭でその本を発見するのではなくて、日本の古本屋などでうちの店にあるということを確認して、「現物を見てから決断しよう」ということでお店に来てくださるという風になっています。

 バーチャルではなく、実際の土地に存在するだけで、お客さんはある程度安心してくれるので、特に店主がいい人でなくても、実際にあるというだけで売るという意味では信用性が高まります。通信販売中心の店であっても、一応店舗があった方がお客さんは安心して本を買ってくれるのではないかと思います。また、買取に関しては、店舗があるととても有利になります。

 よみた屋では通販から売れるようになっているのですが、始めから積極的だったわけではありません。私はコンピュータ好きだったので、1992年に開業したころから電脳古書店という名前を標榜していました。しかし、通販をするというよりは、在庫管理や情報発信をしながら店で本を売っていくつもりでした。日本の古本屋が始まった時も、「一応参加した」というくらいでした。

 ところがある時、有名な新古書店チェーンの大きな直営店がよみた屋のすぐそばにできたのです。すると、店の売り上げが4割くらい落ちました。普通の読み物のような一般書が全然売れなくなって、「このままではとても採算がとれない」ということで日本の古本屋への出品を強化して、Amazon.co.jpでの販売も始めました。Amazon.co.jpは価格調査のためによく見てはいたので、だいたい見当は付いていましたが、思っていた通りのパターンで販売できていると思っています。

 さらにネットでは、売るだけではなくて、買取もできますね。ネットで宣伝して、店に持ってきてもらう。これはネット専業だとできないのですが、お店があるとできるのでとてもいいです。お客さんの家に出張して買い取るということもあります。これはたいてい、1回1回の規模が大きいです。半面、置き場所であるとか、仕入れたものをさばいたりする場所であるとかが必要になります。失敗も多いですが。

 ネットのみでの買い取り、つまり宅配便を利用して送ってもらう買取もありますが、これは法律がとてもうるさいんです。現状で通信買取をしている業者はほとんどの場合、違法状態になっていると思います。

 しかし、こうして通信販売と店頭販売の両方をやることのメリットは、日本の古本屋やAmazon.co.jpに参加しているだけではなかなか得られません。自分のWebサイトを持っていて、どんな本屋なのかをアピールすることが必要なのではないかと思います。

 古本屋に本を売ってくれる人は、本でお金を買ってくれるわけです。私たちはお金を払って本を買うのですが、お客さんから見ると、本でお金を買うことになる。そして本当は、お金だけではなくて、本をまた生かすという私たちの活動に対して本を支払ってくれるわけです。「信用を本で買ってくれる」と言ってもいいです。だから、本当に買い取るものは、本そのものよりも本に込められた思いなんですね。

 最近流行しているドラッカーが著書で「企業の目的は顧客の創造だ」と言いましたが、つまり欲しいと思っている人に品物を与えるのではなくて、欲しいと思ってもらうこと自体が企業の存在価値だということです。古本業界全体で考えると、本を売ることよりも、本を売ってもらうこと、買取をすることの方が顧客の創造をすることになると思います。

●自分の相場観を持つことが大事

澄田 最後にネット時代の生き残り術という話をします。

 「商売とは何か」「なぜ利益をあげられるのか」というと、それは手に入れるためのコスト、流通や取引のコストを代行しているからです。ある人がやるよりも少ないコストで手に入れられる、そのことの差額の一部が利益となるわけです。

 たいていの商品は産地に行けば、安く手に入れられます。しかし、誰でも産地まで行けるわけではない。そこで誰かに代表して買いに行ってもらう。そして、その分の手数料を支払う。これが流通業です。代表して買いにいく人は、1人分を買ってきたのでは意味がありません。大勢の分をまとめて買ってくるので1人当たりのコストを下げられるのです。ここでも経営規模という言葉が出てきます。

 同じペットボトルの飲料がスーパーよりコンビニ、コンビニよりも自動販売機で高く売られています。でも、それぞれ売れますよね。それは同じ理由です。スーパーまで行ってレジに並んで30分かけて30円節約してもしょうがないので、手近な自動販売機で買うわけです。

 古本というのは、そういう取引のコストが品物の値段に比べて非常に高い商品です。そういう商品“でした”。そこに多くの古本屋が商売を成り立たせる秘密がありました。でも、インターネットと宅配便の組み合わせで、取引のコストは劇的に下がりました。

 相場の知識も簡単に得られるようになりました。例えば、お客さんがある本屋で目的の本を3000円で見つけたとします。ほかの本屋では2000円で売っているかもしれない。しかし、その本屋を見つけるのに足で探すと10時間かかるとすると、1000円安く買うために10時間を使ったのでは見合わない。これが取引にコストがかかるということです。

 ところが、ネットなら数秒でほかの本屋の値段と比べられます。店の側から見ても、ほかの本屋の価格をすぐ見られるようになったので、相場の知識が簡単に得られるようになりました。他店との価格競争のコストが下がりました。他店の価格を見極めつつ、自分の価格を付けられる独自性というところにこれからの商機はあるのではないかと思います。

 古本屋に本を売る人は、古本屋がいくらで買ってくれるのか分かりませんし、持っていくコストも大きい。たとえ価格に不満があっても、売らずに持ち帰るのは大変です。それに対して、オークションという、古本屋に売る以外の選択肢ができました。しかし、Yahoo!オークションやAmazon.co.jpなどは意外と取引が面倒です。面倒な割に安い価格で売られている本が多い。多くの一般書が、1円から数百円程度で売られています。そのため1冊ずつ取引するには値しません。しかも、どの本が高く売れるかは出してみないと分からないわけです。そこで、「古本屋にまとめて売る方が効率がいい」ということで、古本屋に売ってくれる人がまだたくさんいるわけです。

 しかし、あまりにも安い本は取引のコストが割高になってしまって、一般の人だけでなく、古本屋も扱えないわけです。そこで、安い本の山の中から高い本を見つけるのが古本屋の仕事になります。そのため、「1冊ずつ値段付けろ」と言って、高い価格を付けた本だけ引っ込めるとかされてしまうと、とても困るわけです。

 ネット時代でも自分の相場観というものを持っておかないといけない。プロの本屋ならネット時代になっても、時間的な幅の中で、価格の変化を見極めることが必要です。来年いくらになるかまでは分からないにしても、上がっていくか、下がっていくかを見極めること。そのためには本の空間的、時間的つながりを把握していることが役に立ちます。その本の著者は誰なのか、どういう人なのか、師匠は誰で弟子は誰か、どんな歴史的文脈に位置するのか、今の社会にとってどんな意味があるのか……つまり本を知っていること。当たり前のことですが、これがいつの時代にも通じるプロの本屋の条件です。

 真似の値段ではダメだというお話をしましたが、ただし、ほかの本屋で安く売っているものをそれより高く買い取るのはやらないほうがいいと思います(笑)。よみた屋には「時代に寄り添いつつも、次の時代のための選択肢を用意する」というかっこいいコンセプトがあるのですが、今日の話はタイミングが作った相場に寄り添いつつも自分で相場を作り出すという話です。未来はいつも過去の中に潜んでいて、私たちが発見するのを待っています。1冊の本に新たな価値を見出して、次の世代に残すべき本をきちんと手渡す、これが変わらぬ古本屋の使命です。【堀内彰宏,Business Media 誠】


神保町「古書大入札会」で電子書籍の未来を考えた
お宝本を探せ!――神保町の古書交換会でプロの技を見た
相次ぐ出版社破たん、出版不況を抜け出す術はあるか


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Posted by Master THING at 01:09Comments(0)

ツチネコ

2010年09月29日


ツチノコもような

ネコ





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Posted by Master THING at 18:30Comments(0)

話題の犬

2010年09月29日








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Posted by Master THING at 18:29Comments(0)